おうなも歩けば

都の西北(にしきた)に暮らす若おうなの毎日から、 日々の新しい発見や気付いたことを、 写真と共に思い立ったときに書いています。

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出会い

蒸し暑い昼間だったけど、夕方の雨の後はエアコンなしでも大丈夫。

薄ら寒い朝、マンチェスター空港に向かうタクシーの中で、穏やかそうな感じのドライバーさんと、どのぐらい時間がかかりそうかなどの話から始まって、あれこれとおしゃべりをした。
というか、ちょっと訊ねるとものすごく色々な情報を整理して話してくれるので、ついついあれこれ訊ねてみたんだけどね。

彼は大人になってからパキスタンから来たという。
でも息子はマンチェスター大学を出て、今は世界を走り回る仕事をしているという。日本にも来たことがあって、
「きれいで穏やかで安全な日本の大ファン」だとか。
まぁちょっとはお世辞が入っていそうだけど、結構本当っぽい。

土曜日に行ったマーケットにパキスタニらしい人が一杯いた、という話から、マンチェスターのどの地域
パキスタン人が多いかの話になった。
その途中途中で、いわゆる生活保護の人が国から与えられる家(一軒家!)の並びを教えてくれたり、
「そんなことをしているから、働かないで良いと思う人が増えている」とか、自分たちの子供の世代は自分たちとは違う考え方で多少心配だとか(これは、どう違うのかがわからなかった)、かと思うと、
「この辺りの立派な家には最近は成功したパキスタン人も暮らしているんだ」とうれしそうに語ってくれたり、
いやぁ、本当に面白かった。

話があちこちに飛ぶ中(空港までにいろいろな話を聞こうと思って私が飛ばしまくってたいたんだけど)、新幹線が早いだけでなく遅れが殆どなくて凄い、という話になり、「二分遅れると車掌が謝罪のアナウンスをする」と言って英国の鉄道との違いを笑い合い、それでサービス業の話になった。
で、私が「そうそう、そういえば、あのThe Midland(ホテルの名前)の部屋にカビが一杯生えていたの!凄い経験しちゃったのよ!」と笑った時の反応が印象的だった。

「で、ホテルの人はなんて言った?」

それはひどい、とか、そんな事はあるべきではない,と言った一般的な反応ではなくて、ホテルの反応を訊ね返してくるなんて、英国ホテル業界(??)の問題の本質を捉えているのよね。

そう、イギリスのホテルマンの対応はひどいもので、しかも、こういう場合も決して謝らない。
私が、一応チェックアウトの時に、「あなたの参考までに言っておくけど、あの部屋の壁はシミがひどいだけじゃなくて、カビまで盛大に生えてるわよ。あなた達は部屋を常に管理しておくべきじゃないのかと私は思うし、管理していたらあんな部屋にゲストを入れるなんてあり得ないと思うけど」と言ったら、レセプションの女性は「あら、それはひどい。なんてことでしょう。本当にひどい!そんなことは有ってはならないことだわ!」とは言うものの、決して謝らない。
一帯誰のビジネスの話をしているの?、と訊ねたくなるけど、訊ねても埒があかないのを知っているから放置したんだけどね。

で、ドライバーさんに「そりゃ当然のことながら,彼らは謝らなかったわ。同情的な反応が返ってきただけ、儲けものだったと言えるかもね」と返事をしたら、今度は違う方向で話がシリアスになった。

「そうなんだ、この国の人間は自分たちが人よりも優れていると思い込んでいて、悪いことをしても謝らない。
何がすごいかわからない時でも、態度がひどいんだ。」

パキスタン人は,英国でかなり差別されている。パキ、なんて言うのは差別語(日本人をアメリカ人がジャップと呼んだような感じ)。最近でこそ少しそういった話題が減ったような気がするし(多分、人数が増えたからだろうけど)、経済的に成功したパキスタン人も増えているというけどね。

そういう背景を知りながらこの運転手さんの話を聞いていると、決してエキサイトせずに淡々と事実を話してくれているものの、やはり大変な思いをすることがあるのだろうと推察される。

とはいえ、後10分ぐらい、という時間の中でこの話題を追求するのも辛いので、ここで話をまた変えて見た。
「そういえば、以前にパキスタンの大学教授が日本に来た時にパキスタンの布が素晴らしいと話していたけど、どんなものかしら? 私、布フリークなので、何か知っていたら教えて!」

これまたたくさんの情報が返ってきて、「マンチェスターの××という地域に行けば、こういう布のお店がたくさんあるんだ!」と言った事を山ほど教えてくれた。
ついでに布の種類にはどんなものがあるのか、それぞれをどういう時に使うのか、まで話が広がり、固有名詞になるとさすがに聞き取りきれず&覚えきれなかった私は「ICレコーダーが欲しい!」と思ってしまった。

で、空港に到着。
支払いをしようとしたら「とても色々な話が出来て大変嬉しかったから」といって一割ほど安くしてくれたので、
「私もすごく勉強になったから、もう私が使わない小銭を受け取ってくれると嬉しい」といって、お財布の小銭をさらえて渡してお返し。なんと握手までして別れた。

面白い出会いでした。
普段、私たちが話をする相手の範囲では、特に移民してきた人たちとなるとなかなか会わない。
例えばこの人(50歳ぐらい?)の息子のように、高等教育を受けた人たちには会うけどね。
このドライバーさん、訛りはそれなりに強いけど情報はたくさん持っているし、「なぜそういう状況になっているのか」の説明もそれなりに論理的にしてくれて、本当に勉強になった。

あぁ名刺をもらっておけば良かった!と後で公開。
もしまたマンチェスターに行くことがあれば、また空港との移動の時に話をしてもらいたいし、何よりも、布のお店のある街の名前を確認し忘れちゃったしね(笑)。


帰りの飛行機は、少し贅沢をしてアップグレード。
まぁ座席の幅と前の空間が少し広いだけのシートだけど、エコノミーが満席なのにかなりガラガラで、
私も隣は不在、その向こうの4名席も不在。荷物広げ放題。シッカリ寝ました。
ついでに、映画も半分眠りながら二本も見た。
その両方が、いわゆる「白雪姫」。

片方は、"Mirror, Mirror"。ジュリア・ロバーツが継母をやっている子供&ティーン向けの映画だけど、結構シニカルで笑えた。
もう一本は,日本でもさんざんテレビ広告をやっていた"Snow White and the Huntsman"。
継母がシャリーズ・セロン。Huntsman役で出ている男優さんの顔にやけに見覚えがあると思ったら、香港の往復で見たAvengers に悪役ロキの兄のソーとして出ていた役者さんだった。
こちらのSnow White,ちょっと神経質そうというか世慣れすぎている気がしたかな。

いずれにしても、同じ話をこんなに違う映画にしているし、ほぼ同時期に製作しているし、面白かったわ。
どっちかというと話の展開は単純だけどクスッとさせてくれる Mirror, Mirrorの方が好み。
結局は、私自身の中身が子供、ということかしらね。

そうそう、そのカビが生えていた部屋だけど、このホテルの外観写真を見ていて気がついた。
このホテル、鉄道華やかなりし頃のマンチェスター中央駅(今は会議場)の真ん前に建てられたものだけど、
その時の正面玄関(今は、正面玄関は反対側に移動していて、こちらは出入り口になっているが使われていない)の真上、つまりホテル真っ正面の最上階の位置にあたるのが、カビの部屋だった様子。

この写真の左上の方にある丸窓2つが、その位置です。真下の出入り口の上のアーチには,今でもMidland Hotelの文字が麗々しく掲げられている。
そう、この記事の写真みたいに。この写真の一番上の丸窓が、泊まった部屋の位置だわね。

この位置を考えると、もっとメンテナンスをしっかりすればかなりの高級な部屋として売れると思うんだけど、どうでしょうねぇ。最上階の結露対策が難しいのかな。
それに、ホテルのあちこちが、壁紙がはがれかけていたり、漆喰に思い切りクラックが入っていたりしたから、
このホテルの今のオペレータ自体が、もうこの巨大な建物(いわゆる White elephant)を持ちきれないのかもね。

いずれにしても、こんなユニークな部屋でのかなり珍しい経験だった!ということで、記憶しておきます。

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